ホン・サンス「小説家の映画」小説家、演劇、映画…何かの表現から遠ざかっている彼女たちが、偶然の重なりで出会い、そして再び新たな表現のステージに進んでいく物語。演劇を昔やっていた、というアルバイトの女性から主人公が手話を教えてもらうシーンがとても良かった。淡々と進むけれど、その画の精緻さが映し出される人の心情を雄弁に伝えてくる。ベタだなと頭のどこかでは思うのに、世界が色づく瞬間に、思わず声が出そうになった。美しいと思うから、人は何かを表現したくなるのだろう。新宿シネマカリテで見たのだけれど、昔東京に住んでた時には無かった。ミニシアター系を沢山やっていて、近いうちにまた行くだろうなと思った。