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吉川良太郎「いばら姫」(小説宝石2007年9月号)読んだ。
これは素晴らしい植物SF。傑作。
植物学者の妻で、幻想的な画風を持ち味としていた画家の遺作が語り手のもとに届けられた。茨に囲まれた城のような邸宅で、幼少期に触れ合った彼女と瓜二つの少女からそれを引き渡され、その秘密が明らかになっていく……。
中国奥地の仙術と不老不死、そして漢詩とを絡めた仕掛け・語り口が極めて巧み。タイトルの「いばら姫」の含意、そして読後感、何をとっても傑作といえよう。いいものを読んだ〜。

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