日記
ホホホ座で「オアハカの動物たち」の展示を見た。規模は小さいがアルマジロやキリン?、コヨーテ?など、はっきりしない素朴な木彫りの動物たちが魅力的だった。が、キャプションに「夢のガイド役、アレブリヘ」ある。え、アレブリヘってあの…?と思い出すのは、みんぱくの常設展示にいるけばけばしい色と形の紙細工でできたキメラのような動物像。お気に入りの一つだ。作者が病にうなされ「アレブリヘ、アレブリヘ!」と叫ぶ奇怪な動物たちの夢を見たのをきっかけに作り始めた、という話がこれまた好き(尚この言葉に意味はないらしい)。でも目の前の木彫りは明らかに夢の住人ではなく現実の自然に属するように見える。微妙に納得がいかず帰ってから検索すると、やはりキメラ的な方がアレブリヘの生みの親、メキシコシティ出身の作家ペドロ・リナレスの作品であり、それに影響を受けたオアハカ出身の作家マニュエル・ヒメネスが「オアハカ・アレブリヘ」として素朴な方を生み出した、という経緯らしい。今はオアハカ州の木彫りを総称してアレブリヘと呼ぶようだ。さらにヒメネスの作品はナワルの要素も取り入れていると英語版Wikipediaに出てきた。おお、そこつながるんだ…!ナワルはメキシコ先住民族の間で信仰される、動物に変身したシャマン、または人間の分身動物。静かに興奮した。
夢
高校1年生の時病気で休学して以来、初めて登校した。元同級生たちはもう3年生になっている。私が入れられた1年生の組は自分のようなワケありばかり集められているのか、半分しか席が埋まっていない。欠席者の大半は芸能活動をしていて学校に来られないそうだ。隣の席になった女の子は年下らしく華奢な体つきだが名字が同じで、もしかしたら遠縁の親戚かもしれない。窓を開けると、この学校に昔はたくさんいたと言われる粉のように小さなホタルが群れになって吹き込んできて、青っぽい蛍光グリーンの光を振りまいた。休み時間に校内をぶらつき、無人の準備室で休憩してから出ると、3年生になった元同級生の3人組と鉢合わせた。特に仲が良かったわけではないが、少し話してみると「準備室には入らない方がいい」と言う。なぜなのかしつこく問うてようやく「準備室の『1年生』と書かれた少し座面の高い椅子に座ると良くないことが起こる」とだけ聞き出せた。かつて何か事件があったようだがそれは聞けなかった。放課後、御影石の崖を降りて昔所属していた演劇部の部室に顔を出そうとする。手足をめいっぱい使い、転げ落ちないよう慎重に足元を見ながら思い浮かぶのは慕っていた先輩たちのことだが、もう地上につくという時になって、先輩たちは卒業してもういないのだと思い当たり寂寥感に包まれた。
「罪の装い――〈つけぼくろ〉シリーズ全レビュー」稲田一声
(応募したものからすこし手直ししています)
https://17plus1.hatenablog.com/entry/2023/11/02/201147
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自転車で30分くらい走った #運動ドン
乙幡さんのデジタルリマスター記事、クマムシのテディベアというアイディアめっちゃいいな
https://dailyportalz.jp/kiji/Teddy-Tardigrades
小説を書いています