映画『カラオケ行こ!』感想(ネタバレあり) 

ここ数年でもっともカスだった冬の体調が鍼治療でちょっとマシになったので『カラオケ行こ!』を観に行った。原作は繰り返し読んでおり、成田狂児役が綾野剛と発表された時は綾野剛は好きだけどあんま似てないじゃんと思っていたが、持てる限りの力で成田狂児をやっていて見直した。岡聡実役の齋藤潤は文句なくどうみても岡聡実だった。意外とオリジナル要素が追加されており、学校生活、特に合唱部での聡実が丁寧に描かれていた。副顧問の先生、副部長、後輩とそれぞれ生き生きしていたが中でも後聖人演じる和田は素晴らしかった。本当に。誰か助演男優賞をあげてください。部活動に真剣で先輩への憧れがむき出しで、ゆえに潔癖であり視野の狭い中学生、めちゃくちゃリアル。あと紅の大阪弁訳とその朗読もぐっときた。原作が好きなのでキメゴマがいくつか省略・翻案されているのはちょっと残念だったけど大体全部ハマっていたと思う。映画を見る部のビデオデッキが壊れたから治安の悪いミナミ銀座のリサイクル店に立ち寄ることになり〜のあたりなど特にうまかった。ちなみに原作そっくりさん賞は小指をなくした薬物中毒のヤクザの人です。

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映画『カラオケ行こ!』感想(ネタバレあり) 

鑑賞後、満員のエレベーターに乗って下に降りる時、すぐ下の3階でドアが開いて「ん?」と顔を上げると「カラオケまねきねこ」の猫の着ぐるみと店員さんが3人、こちらに手を振って立っていた。みんなぽかんとしたまま誰も降りずにドアが閉まったのだが、ややあって3人組のおばちゃんたちが「…あ、カラオケ行こ!の後やから?」「そうやわ!映画終わる時間に待ってたんや!」と言い出してかなり面白かった。全員が無言の中、にこやかに手を振る着ぐるみと店員さんたちという絵面はかなり和山やまワールドで、書き残したいと思ったし誰かに聞いてもらいたいとも思って久々に明るい気持ちでfedibirdを開けたのでカラオケまねきねこには感謝しています。

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