昨年新調したメインのデスクトップPCが調子おかしくなり、BIOS画面でずっと止まってOS入ってるSSDが認識しなくなり積んだ……。やむなくデータ復旧業者に持ち込んでいるところだが、どうしてこんな忙しい年の瀬にトラブるのか……orz
森達也『ぼくらの時代の罪と罰 増補新版きみが選んだ死刑のスイッチ』(ミツイパブリッシング)は、読書を苦手としない子であれば小学校高学年から十分に読める書き方ながら、私たち大人が読んでも、大変に勉強になる一冊です。副題の通り死刑をテーマとする本で、何より素晴らしいと思うのは、書き手の森達也が、安直な"両論併記"などに逃げず、はっきりと、死刑についての自分の信条を述べているところ。そして、それでいて、自らの主張を押し付けようとはせず、死刑をめぐる対話の場を開こうと努めているところ。
良書は星の数ほどありますが、本書については、本当により多くの皆さんと共有したい。掛け値なしに、そう、強く願っています。
今後も、人権問題は「二の次」でいい、というメッセージを発し続けるのだろうか。スタジアム建設現場での移民労働者の過酷な労働環境問題も指摘される中、大会で引き起こされたり覆い隠されたりしている人権侵害に対して、「傍観者」かのような立場をとっていることこそ「好ましくない」のでは。
https://www3.nhk.or.jp/sports/news/k10013899461000/
この世界には、法的な保護、人権、人としての生から疎外された"剥き出しの生"を生きる人たちが、無数に存在する。
そして、そうした人たちを生み出してしまう世界的な構造から、私たちは、無縁ではあり得ない。私たちの享受する平穏は、剥き出しの生を強いられた彼(女)たちからの搾取によって成り立っているのかもしれないのだ。
ところが私たちは、そうした現実から目を逸らし、人としての生を剥奪された人たちを、不可視化してきた。
だからこそ、そうした人たちの"今"を懸命に伝えようとする真摯な書き手たちの言葉に、目を向け、応答しなければならないのだ。
岡真理『ガザに地下鉄が走る日』(みすず書房)
を私が執拗なまでに推薦する理由もまた、そこにある。
読むのが苦しいほどにつらい一冊だが、一人でも多くの人たちと、書き手の思いを共有することができれば嬉しい。
#読書 #みすず書房 #本
https://www.msz.co.jp/book/detail/08747/
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