「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」 森美術館
映像作品が多く見どころ満載の展覧会。
私が特に印象に残っているのが、藤井光氏の『帝国の社会制度』
日本の教育制度について米軍が資料としていた映像と、韓国で行われたワークショップの映像が交互に流され、藤井氏の指示によって映像にある戦争中の行為を韓国の若者たちが再現しながら進行していく。終盤に差しかかると、指示とは関係なく自主的に歴史の再現が行われ、その中で「解放記念日万歳」と叫びながら感極まった少女が涙を流していたのを見て胸が苦しくなった。
彼女たちが実際に経験していない歴史の出来事だとしても、今も心の傷として刻み込まれている。戦後何十年も人を苦しめ続ける戦争なんて二度と起こしてはいけない。