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何故一部の人がリベラルを「全体主義者」だと思ってしまうのか問題、例えば反差別などには一定の基準があって「こうしなければダメ」という学校規則的なルールを押しつけてくるものだという認知があるような気がする。だから「”ポリコレ”に反対だ」みたいなよく意味のわからない言葉がウケる。

確かに「差別的だ」と言われるような事柄には一定の基準があるのは事実だが、それはあくまでも人権概念に立脚した原則的なものであって、「何が差別か?」のわかりやすい統一ルールなど存在しない。もしあるのならばこんなにトランスヘイトが蔓延していないだろう。

人の人権と尊厳を重視し、「生きとし生ける全ての人間は遍く平等である」という哲学こそがリベラルな反差別主義の中核であって、そこを理解しないと単なる道徳やマナーの問題だと誤認してしまう。何度も言ってるが、そもそも人権概念をキチンと勉強していないからこうなってる。

んで、いわゆる右翼ってのは(程度の差はあれど)「あらゆる人の平等」に反対する人たちである。「不平等主義者」と言い換えても良い。
差別主義者と必ずしもイコールではないが、非常に相性が良いのは間違いなく、日本人の多くは無意識的「不平等主義者」だと思われる。

不平等主義者は「能力主義(メリトクラシー)」を好み、人は生まれつき能力に差があるのだから、「平等」は幻想に過ぎず、不平等こそがリアルで「現実的」な考えだと認識している。
彼らは完全に間違っているわけではないのだが、サンデルが指摘するように、メリトクラシーこそ現代の極端な格差社会を人々が肯定するために用いている主要なロジックの一つであり、リベラリストとしては社会的是正政策によって可能な限り解消していかなければいけないものである。

能力格差の発生が不可避だからと言ってそれを全肯定してしまうと、イーロンマスクに数億ドルの富が集中するようなナンセンスが続発する。

Twitterに丁度良いサンプルが流れてきた笑。「人権」概念を完全に誤解している好例ですね。

twitter.com/YS_GPCR/status/163

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