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『獣の奏者1』徹頭徹尾政治と外交、他者化についての話だと思ったが、驚くべきはこの物語が日本で人気があるという事。政治的なものを忌避し、憎んですらいる人が大多数のこの国で、政治的ファンタジーが好まれる妙。本当に理解に苦しむ。ヒロインであるエリンが日本に実在していたら、確実に潰されるタイプだと思う。あ、だから人気があるのか。

『獣の奏者2』序盤はヒックとドラゴンかと思うような展開だったが、終盤の飛躍が印象的。著者のあとがきを読んで、1を読んだ後の私の感想は概ね合っていたのかなと思ったが、2はさらにそこから個へ、他者との1:1の関係性へと向かうもので、胸をつかれた。
他者を意のままにコントロールしようとすることは支配であり、そういう行為からイノベーションやクリエイションはうまれてこない。
読む前にタイトルだけを見た時、嫌な感じを受けていたが、この嫌な感じは恐らく的中している、ような気がする。物語は完結しているが、続編3以降も読むつもり。

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