新しいものを表示

発売中の『週刊現代』に書評を寄せました。ミシェル・ウエルベックの新作『滅ぼす』、想像とちょっと違いましたがおもしろかったです。よかったら。

吉川浩満「書評|ミシェル・ウエルベック『滅ぼす』」『週刊現代』2023年9月9日・16日号、講談社 clnmn.net/archives/5289

岡山のスロウな本屋さんにお邪魔しました。店主の小倉さんが選んだ絵本と暮らしの本がならぶ新刊書店。毎月多彩なワークショップも開催中。

店舗は戦前から残る木造長屋! 縁側もあります。岡山の人、岡山にお立ち寄りの人はぜひ。

スロウな本屋 slowbooks.jp/

ジャック・ランシエール『文学の政治』森本淳生訳、水声社 suiseisha.net/blog/?p=18099

詩人と労働者を分割=分配(パルタージュ)するもの

「文学の政治」とは、作家が行う政治活動や、その作品の政治的側面をいうのではない。《文学は文学として政治を行う》のである――エクリチュールの民主主義が成立する近代以降、《文学》によってラディカルな次元で可能となる既存の「分割=分配」への異議申し立てを提示する、メタ・ポリティークの詩学。

【目次】
Ⅰ 仮説
文学の政治
文学的誤解

Ⅱ 人物
エンマ・ボヴァリーの処刑――文学、民主主義、医学
戦場にて――トルストイ、文学、歴史
闖入者――マラルメの政治
ベルトルト・ブレヒトの悦ばしき知識
ボルヘスとフランス病

Ⅲ 交錯
窓から入ってくる真理――文学的真理、フロイト的真理
歴史家、文学、伝記ジャンル
哲学者における詩人――マラルメとバディウ

原註
訳註
索引
訳者あとがき

ジャック・チャロナー『SEEING SCIENCE 科学の可視化の世界』佐倉統監修、片神貴子訳、東京書籍 amzn.to/3OB2F1q

「見えない」ものを「見える」ようにする科学の挑戦を、圧倒的なビジュアル表現で紹介する図鑑。極大から極小の世界、数学モデル、シミュレーション、サイエンスアートまで、想像を超える「科学の可視化の世界」へようこそ!

メアリ・ウルストンクラフト『人間の権利の擁護/娘達の教育について(近代社会思想コレクション)』清水知子、後藤浩子、梅垣千尋訳、京都大学学術出版会 amzn.to/3YBPnpX

フェミニズムの先駆者が、フランス革命を批判した保守主義の雄エドマンド・バークと真っ向から対決し、人間の本源的平等を主張した『人間の権利の擁護』。フェミニズム思想にいたるきっかけとなったデビュー作『娘達の教育について』をあわせて収録。

正義は暴走しないし、人それぞれでもない──。2023/8/29 OIT!!!

朱喜哲『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』太郎次郎社エディタス amzn.to/3DUax9m

アメリカ大統領選挙から、日本の「道徳」の授業まで、現代において「正義」や「公正」といった「正しいことば」はどのように使われているかを検討。

ジョン・ロールズ、リチャード・ローティ、アイザイア・バーリン、ジュディス・シュクラー、アイリス・マリオン・ヤング、スタンリー・カヴェルなどの議論を参照しながら、「正しいことば」の使いこなし方をプラグマティズム言語哲学から探る。

「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考。

2023/8/23 OUT!!!

デニス・ダンカン『索引 ~の歴史──書物史を変えた大発明』小野木明恵訳、光文社 amzn.to/3KHz8lH

索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。ドイツの印刷所、啓蒙派のコーヒーハウス、小説家の居間、大学の研究室を巡り、皇帝や法王、哲学者、首相、図書館員、プロの索引作成者たちを取材。索引が異端者を火刑から救った逸話、索引で政敵を挑発する流行なども紹介しつつ、13世紀の聖書の写本から今日の電子書籍にまで連なる道筋を描き出す。読書家垂涎の「索引」秘史!

千葉の土産に買った落花生が驚きのアルゼンチン産。(安心してください、おいしいですよ)

古いものを表示
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。