ストーリー進行型一次創作企画。当企画は完結いたしました!本編は固定トゥートから!主催: @situdo820.fedibird.com
#TOTアート
あっくんこと友田 彰浩は、仕事の帰りに心霊スポットを巡るのが好きな一般的なサラリーマンだった。妻も娘も趣味に対し寛容で、そこでの土産話を楽しんで聞いてくれていた。
しかしそれらは、登録者数や再生数に興味のない彼にとってはどうでも良いことであった。そもそも、あっくんがTouTuberを始めたのは、自発的な動機ではなかった────
心霊TouTuberあっくんが運営する『のんびり心霊さんぽ』では本日、生配信で廃墟探索をすることになっていた。登録者数900万を超えたおばけチャンネルなだけあり、同接は10万規模に及ぶ人数で、X(旧Twitter)のトレンドには『のんびり心霊さんぽ』に関連したワードが載るようになっていた。
あっくん「本日はH県▲市にやってまいりました。▲市と言えばそう、心霊スポットとして有名なN校舎があるんですねぇ〜!」
chapter6 END
Minatoの願いは、思わぬ方で叶ったのである。
Minato「でももう炎上はしたくね〜」
TOT優勝への意欲は強くはなかったものの、優勝した際の願いは持っていた。その願いは、【みなとちゃんを自立した存在にすること】。みなとちゃんは自分の“好き”を詰めた存在である。だからみなとちゃんには自立してもらい、堂々と推したかった。
それでも残ってくれたリスナーたちと、心機一転自分のペースで活動していこうと意気込んだ。彼に向けられた疑いは、今後の彼自身の活動で潔白を証明していくだろう。それに、Minatoとってこれは嬉しい誤算でもあった。
全ての真相に気づいたMinatoは、新しいチャンネルを作ってその経緯を説明した。これまでの炎上は自身が搭載したAIによってでっち上げられたものだということ、そのAIによってチャンネルから排除されたこと。しかしそのような突破な話を納得する人はそう多くなかった。
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しかしAIは「Minatoこそが炎上の可能性を孕んだ危険要素」だと判断。Minatoを炎上させて表舞台から排除することで、チャンネルを清廉潔白なみなとちゃんだけで運用していこうと考えたのだ。
【マテヨ&モレソによる真相解説】ミナトは初めて炎上した時、同じことを繰り返さぬためにMinato Channelとみなとちゃんの SNSアカウントに『炎上の可能性がある動画や投稿を検出するAI』を搭載していた。
「言ったよね?みなとちゃんは侵略者だって!」
「ついにみなとはこのチャンネルの侵略を完了したんだよね〜!これからここではみなとが配信していくよ!」
みなとちゃんの口元が妖しげな弧を絵描く。
その光景にMinatoと雲雀は驚いた。彼らのどちらかが操作しなければ動かないはずの“ソレ”が、ひとりでに動いているのだ。みなとちゃん「ご機嫌だねって?ふふーん♪」
みなとちゃん「おはよう諸君〜⚓️」
雲雀「まさかコレ誰かに乗っ取られたんじゃ…」Minato「まさか。ログイン履歴もないし、配信なんて乗っ取りでできるもんじゃ──」そんなやりとりの最中、突如MinatoのPCで配信画面が立ち上がる。
2人は顔を見合わせた。どういうことだ。と確認してみたところ、どうやらお互い相手がやっていると思っていたみなとちゃんの配信や呟き、他者とのやりとりが複数存在した。
雲雀「え?あれ俺じゃないけど…湊の自虐ネタじゃなかったん?勇気あるなーって思ってたけど」Minato「え?」
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