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『ばにらさま』山本 文緒
6編の短編を収録した短編集。ざらっとした手触りの心がざらつく短編集だった。読みながら世界が反転してく感じとか心がきゅっとなる。「わたしは大丈夫」は全然大丈夫ではないし、「菓子苑」は自分にぐっとつきつけられてるみたいでゾワッとするし、「20×20」では業について考えてしまったし、「子供おばさん」に漂う死の匂いはもう新作を読むことが叶わない著者を思ってしまった。短くてサクッと読める短編ばかりだが読み心地は重く静かである。

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