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読了 アンナ・カヴァン/アサイラム・ピース 

世界観に引き込まれた1冊。
何か似た感想を持ったものを読んだような…と思ったがたぶんドグラ・マグラを読んだ時の感想かも。
ドグラ・マグラほど入り組んでいるわけではない。
それでも奇書といってもいいのでは?

逃げ場がなく追い詰められている心情や狂気がありつつも、静謐な雰囲気や美しい描写もありそこがまた狂気さを一層際立たせていたように思った。

具体的な物語といった風ではない。
それでもとても引き込まれる文章。
特に最後の1ページはグッと来る描写だった。

深く共感しながら読むと引っ張られすぎてしまいそうになる箇所もあったので、そういうところはサラーっと読んだ。
クセになる作者かも。

溢れるくらいの感想はあるものの、現代アートとか表現を観たときの感想のようなもので、自分の心にはあるけど上手く言語化して表に出せない!というもどかしさがある読後感だった。

長編も読んでみようと思う。

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