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読了 辻村深月/鍵のない夢を見る 

短編集。
どれも狭いコミュニティや田舎の閉塞感などが上手く描かれており、いい意味で嫌な、暗い気持ちにさせてくれる1冊でした。

・現代男版八百屋お七物語かと思いきや、主人公女性の狭い世間や焦りが生み出した壮大な勘違いだった話

・容姿が整ったプライドが高く自信家の男子大学生と付き合ってる女性の常軌を逸したオチ

・ようやく待ち望んだ子供を出産して育児に勤しむ主人公、ある日ショッピングモールに行ってふと目を離した隙にベビーカーごと盗まれてしまう話

上の3つは特に来るものがあって好きでした。

2つめは、最後の最後凄い怖いけど、あーこの思考の人知ってるな…となって二重でゾワゾワしました。
最後もかなり強烈で女性の苦労や育児ノイローゼ的なもの、環境の変化などといったものが秀逸な描き方をされていて真に迫る作品でした。

巻末に林真理子さんと辻村深月さんの対談が掲載されているのですが、それも興味深く読むことが出来ました。

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