綺麗で新しいお手洗いが好きな気持ちと、古い建物に宿泊するのが好きな趣味、当然両立するのが難しい。邸宅見学などで当時のお手洗いを観察するのは楽しいけど、全然、使ってみたいわけじゃない。
でも最近は残せる場所は大切にしつつ、浴室なども含めた水まわりだけ全面的にリニューアルしてくれている宿屋も少なくないので、個人的にありがたい~と思う。
ここ数年だと「古い建物+新しいお手洗い」で印象に残った宿が2つある。
ひとつは伊香保温泉の近代遺産、大正期の木造旅館の趣を強く残す「横手館」(写真1)で、古い客室の内部にはトイレが無いのだけれど館内の共用お手洗いがとても綺麗。
一旦部屋から出ないといけない些細な不便さに納得できれば、この手の建物好きにはかなりおすすめ。山の上なので夏は冷房設備なしですが涼しく、冬はありがたいことに暖房もよく効いて暖かかった。
もうひとつは中山道、岐阜県の馬籠宿にある旅籠「但馬屋」(写真2)。
明治期に再建された宿屋で、建物内の階段はどんなに気を付けて歩いてもギシギシと大きくきしむ、どちらかというと音の面で留意が必要かもしれない古い宿。
でも共用お手洗いは個室の数も多く、清潔で安心できます。旅の疲れで爆睡できるなら夜間の音もすっかり聞こえなくなる(自分の体験談)。