東京都にも「琵琶湖」があるらしい。
これは喫茶店の話で、一体どういう由来があるんだろう……と検索してみたら、先代の方が滋賀県出身ということらしかった。
郷土への思いを感じる命名である。
開業当時は乾物屋、それが引き継がれて喫茶店に変身したのが、昭和54年の頃だとか。
ロースハムトーストは多分バターの風味なのか、とても軽やかな感じでおいしくて、癖になる。
ミルクコーヒーにバニラアイスが浮かんだフロートは液体部分に甘さがほとんど無いのが良かった。
甘さを足したければ、シロップがあるので調節できる。
場所は大田区蒲田。
京急線の、梅屋敷駅。
このあたりの地域には何人か友達が住んでいるのに、その実これまであんまり歩いてみる機会がなかったものだから、電車を降りてからずっと周囲を眺めてきょろきょろしていた。
そうやってまわりの様子を観察するのに首や目がいくつもあったら便利そうだけれど、結局そこから得た情報を処理するのは主に脳になるはずなので、例えば眼球がふたつ増えたならその分だけ脳を新たに外付けで追加しないといけないような気がする。
もしもそうなったら移動するのに不便そうだし、皆に怖がられ逃げられてしまいそう。
想像し始めたら、にわかに寂しくなってきてしまった。