都市・市街地といえば、紹介した作品とは全く関係のない話で。
もうだいぶ前(10代の頃)にまあまあな早朝、朝4時くらいにちょっと用事があり、東京の新宿を歩いていた。
駅からは少し離れた、方角的には初台の方面に近い大きな道路沿い。狭い路地などではない。
そこで確か信号待ちをしていて、自分から少し離れた位置、植え込みのそばの地面に何かが染み込んでいる気がして、近寄って見たらたぶん血液だった。
相当うす暗いのに黒ずんだ赤い色が視認できたのは、アスファルトだけでなく黄色い点字ブロックの上にもそれがなすられたように付着していたからで、わりかし新しいもののように思えた。
乾ききってはいない感じがした。
かなり謎だったので、しばらくしてから周囲の人に「この前歩道でなんか血だらけの一角を目にして……どういうことなんですかね?」と言ったら、いわく「あ、酔っ払っちゃった人とかが外で転んで頭を打つとたまにそうなってるよ」「深夜を過ぎた街中ではよくある光景」と教えられた。
いや、いやほんとかよ、そんなことが頻繁にあるのかよと思いながらも、まあそうなんだろうと納得しつつたまに思い出す。