『後宮の烏』
本棚に五年(五年!)も寝かせている間に七冊も書かれていると知り、もう少し早く読もうねと思いました
先へ先へ進めてしまったけど、色や鳥や衣装なんかを調べながら読めばよかった
周囲の人と関わりが深まる様子や、秘密の奥にまた秘密があるところ、終盤のやり取りなどとても面白かったです
四巻まで
スピーディーにも程がある(裏切り者を捜せの件は終了しました)
敵(仮)視点で描かれて、しかも舞台が定期テスト、狙いは赤点というのが(主にいぶきくんにとっては)クラス内の問題でしかないことを示していると感じた
この程度の軽さで解決させるならやはりくらんさんのような、これまであまり目立たなかった人物を出してきたのも納得で、今後もうひと山ふた山揺るがしてくる展開になるのかもしれない、すみひこくん死なないで
「誰も死んでねえから」「家族なら」「やり直せる」……こわすぎる!
こうして見ると個々の能力は低く〈プロ〉との違いは歴然としていて、そういう圧倒的実力差を埋めるチームワーク、気持ち、友情・努力・勝利……(講談社です)
絶対に気付かれてはならない極秘プロジェクトながら、鍵となる部分にいつもターゲットがいて、彼女と秘密のボディガードたちを繋げるのが主人公である、熱い、友情・努力・勝利(少年マガジンです)
Unpacking
主人公がバイセクシュアル女性で、最終的に同性パートナーとお子を育てていく(らしい)ラストの荷解きについては置いておくとして
彼女は小学生の頃は表彰されたこともあるサッカープレイヤーで、成長してからも筋トレを欠かさず、ボルダリング(たぶん)なども楽しむ運動好きな女の子だったものの、二十代半ばからは杖を使って生活している、と察せられたところがいちばん驚いた
ダンベルやシューズなんかは処分されたのか、仕事に就いた後の新居には運ばれず、残ったのはヨガマットだけ
お付き合いする相手が変わるとか趣味が増えるとか、その辺りはまだ予想できたけれど、長く習慣だったスポーツからは離れている、そうせざるを得なかったのではないかと感じさせる展開には声が出た
それから、じっくり眺めるほど元彼がなかなか癖のある年上男だったのではないかと感じられ、小さな報復として画鋲を刺してやって正解だと思う
(ようやく気付いたけど)彼女はずっと同じアルバイトを続けていたようで、そんな夢追う年下女子を家に住まわせる高給サラリーマン(たぶん)からはひしひしと嫌な気配が……
筋トレを日課にコーヒーを豆から淹れ、レコードを集めつつワインを嗜むギター弾きだよ、気が合わないにも程がある……