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さいおんじとらのすけくん現代エンド後日談のようなものを二つ読みました
中学時代の話題が出てくるので、片方はもしかすると中学生編の続きなのかもしれない、先に読んでしまった……
現代エンドさいおんじとらのすけくんがあまりにも問題のある彼氏だったので、バッドエンドではないのかと感じたけれど、これでもかというくらいそのフォローをしてくる
さいおんじとらのすけという人間を損なわないまま、現実的に立ちはだかる課題を並べて、うまく着地させるという……
人は環境や記憶が作るものだとは思うのだけど、2020さいおんじとらのすけに通じる要素を、不穏さのボリューム調節をしながら描いていて、やはり同じ人間なのだなと感じさせた
彼は「自分が必要だと思ったことをやる」「目的のための最短距離を行く」ので、だからこそ過去へも飛ぶし、自分の体も刺すのである
それを平和方向へ調節すると「交際相手の親の理解を得る努力」になり「生家との縁切りへの準備」になるのだ
本来のさいおんじとらのすけくんなら、面倒事を前にして選ぶのは駆け落ちだったと思うのだけど、自分たちの形を変えずに周りを変えようとするところが、人生を諦めていた彼の変化なのだろうと思う
そして、欲しいものへの選択肢が他になければ駆け落ち(未来残留)もしてしまうのが撫子さんである