影響を受けて育ってしまった作品についての現在位置からの批判て、自分が何を内面化してきたかを確認する行為で、決してアンフェアなもんではなく、むしろ昇華だと思うんだけど、実際『マッドマックス フュリオサ』にはそれがあった。
ても過去作のオマージュのコラージュであった『エイリアン ロムルス』は、なんていうかスコラ学的な、まず過去作は全て無謬であるって視点、態度があるんだよな。これはニール・ブロムカンプがやろうとしていた『エイリアン5』とは真逆で、そういう態度について、ずっと引っかかってたんじゃねえかな俺は。いや俺は『エイリアン3』好きだから、ブロムカンプのエイリアンが果たして受け付けたかは知らねえけど、それでも、もしかしたら、ロムルスよりはずっと次に繋がるエイリアンだったかもしれない。ロムルスはマジでピラミッドなんだよ。
でもそれでもアンディはすごかった。だからロムルスは本当にすごい。あそこまで過去作に対して無謬な態度を取りながらアンディという新規性は本当にすごい。あとチェストバスターの出方。「自分がどうしたら可愛く撮られるかわかってやがる」って炭酸が表現してて爆笑したけど、この2つは本当によかった。