富樫が好きなんだけど、彼はもう俺のロールモデルにはならん。あのど根性が好きだけど、それが男性であることに依っているから。バンカラ、硬派のダサさは、ミソジニーと母性信仰という加害性マシマシの甘ったれたジェンダー観にあるという自己矛盾にあるんだけど、中でも主人公補正によりその恩恵を受けて常にカッコいい存在として描かれる剣桃太郎にはそれをずーっと感じて嫌いだった(当初言語化はできていなかったが)。これはもちろん承太郎にも当てはまる。ハイプリエステスの回なんかダサ過ぎて笑っちまうよ。

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強い奴が強いのは当然で、そんなの全然カッコよくない。弱い奴が強い奴に、立ち向かう時に、なぜそんなことができるのか、特に理由は無くできる奴がカッコいい。富樫は立ち向かうことができたけど、それは男だから立ち向かえる。「長男だから我慢できた」と同じ(これは家父長制ど真ん中に育ってしまった20代前半くらいまでの俺自身も似たようなことをよう言ってたので、見聞きするたび非常に恥ずかしい思いをしたがその話は置いとく)。
こうした論法によって、常にマイノリティは周縁化され続けてしまう。そんなのは嫌だ。自分がカッコつけるために誰かに犠牲を強いているだけなのに、さも自分が守ってやってるって態度には、果てなきダサさがある。

根拠の「男だから」っていうのは、自身のマジョリティ性が担保されているから。男性の中でもよりマジョリティど真ん中にいるクセして、ジェンダーバイアスに苦しむ男性のツラさとかをミソジニーに転嫁するマヌケがいるけど、自身が補強し続けている差別コストの支払いすら拒否する態度にはシラける。自称弱者男性が差別構造に立ち向かうことなく、ブルースを加速させるようにミソジニーに向かうのも同様に。

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