おお野比、宿題は終わったのかね?
何?終わっていないだと!?
野比……。
今日の26時、家庭訪問に伺う。
今回はわしと野比の二者面談。
親御さんには内緒の面談。
野比、2階の窓を開けておけ。
裸のわしを入れてくれ。
青い狸もしめ出して、2人きりにしておくれ。
野比、まるでシェイクスピアだな。
ロミオとジュリエット。
ロミオがわしで野比がジュリエット。
だが、わしはママになりたいのだ。
わしは野比に孕まされて、野比を産みたい……。
野比、婚姻届を用意しておけ。
印鑑の用意も忘れないように。
玉子さんに別れを告げておくように。
嗚呼、野比……!
わしをママにしろ!
青い狸の巨大化光線!
巨大化したわしの肛門に種を植えよ!
その後速やかにわしの胎内に入れ!
終いにわしが野比糞をドバり産む!
わしをママにして、わしをママにしろ!
勇敢にも巨人に竿突く英雄の野比であれ!
糞汁の羊水に塗れた愛おしき野比であれ!
嗚呼、嗚呼、わしはもう……。
立っトレビアーン!!
ところで野比、宿題は終わったのかね?
ジャイアンの母は、彼の上で腰を振っている。
でっぷりと太った腹は重量に逆らい浮き上がり、その上に豊満な乳が踊っている。
たぷんたぷんと揺れ、腹肉とばちばちと音楽を奏でている。
「た、助け……」
ジャイアンの唇は彼の大口よりもより大きな、母親のそれで覆われた。
むちゅうと音がするほどのそれは、口を開けて食べ、ジャイアンの歯茎の裏までも蹂躙するものだった。
歯にまとわりついている彼本来の唾液は上書きされ、ぺっと吐き出されたそれが、生きるための呼吸の一環として、臓腑に落ちて行った。
どすんどすんと音が響く。
ジャイアンの母の乳房が顔に押し付けられ、黒くすすけたモントゴメリー腺を唇になすりつけている。
背徳感におぼれ、はぁはぁと荒々しく腰を振る姿はまさに強 姦といったふうだった。
ジャイアンの目からは光が失われ、さながら稚児のように、ゴムのように硬い乳首を噛むばかりだった。
今日まで私がなんとか持ち堪えてきたのは、もはやこれまでかという失意の底まで墜ちるたびに、もっと苛烈な新しい失意が連続してきたからである。もし、私が地獄に墜ちでもしたら、地獄の支配圏がさらに数を増すよう希うだろう。新しい、前のよりはずっと内容に富んだ苦難を当てにできるからである。
矢倒オワリ(ex:落伍町)、学研奈良登美ヶ丘