思えばフリードウッド・マック、不思議なバンドだった。英国で結成され地味なブルースロックを演っていたが、米国西海岸で成功すると、フェミニズムとヒッピーの流行を取り入れる。男3女2の混成バンド、別れたカップル2組に男1人。その活動全体を通じてその音楽志向が全く変わるというのは他でもよくあるが、こちらは極端。
77年のモンスターアルバム「噂」が、45年近く経った今でも、世代を超えてコンスタントに聴かれ続けているというのは、トリッキーな音楽性と、バンド内の人間模様をそのまま反映した歌詞が、今のリスナーにも共感を得ているからだろう。
マクヴィーは一見地味だが、音楽的支柱だった。元々初期のころからのバンドのファンで、全て歌詞を覚えていたそうである。そうした土台があり加入後ヒットした多くの楽曲を手掛けた。
同輩のスティービー・ニックスが、フェミニズムのアイコンの1人として今でも活躍していることを思うと、マクヴィーの死は早過ぎる。彼女が作った、ポップでありながら知的で奥の深い楽曲はもっと評価されていい。
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https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-63812952.amp
84年に発表した、自身の名を冠したソロアルバムから。クラプトンがギターで参加している。
https://youtu.be/5ZFZTjuMEzc