審神者証本人の顔写真じゃないのオモロなんだけど、近侍を変えると画像が変わるってことはあれは写真をはっつけてるのではなく本丸の状況を反映させてるってことで、他の人が手に取ってもあの写真枠は空欄になったりするんだろうか
一般人がたまたま落とし物を拾って手に取ったら審神者証で、普通なら空欄になるはずの写真部分に恐ろしい化け物が映し出されてたりするみたいな怪談ありそう
真珠なんて生まれてはじめてで驚いてばかりの清光に、則宗は少し照れながら、とても優しく耳飾りをつけてくれた。清光はその時、自分の中にある則宗へのまだ淡い、けれど確かに甘い感情に気づいたのだった。
「はぁ……ほんと何なんだろ、あれって」
その声が大きく反響した。
つぶやいただけの自分の声が珊瑚の影から繰り返し響く。
清光は驚いて身を起こしあたりを見まわした。海の中であんな風に声が響くのは、岩に穿たれた穴の中くらいだ。珊瑚の枝と海草が揺れるだけのこんな場所でなぜ、と眉根を寄せる。
「珍しいな、人魚じゃないか」
声は砂の下から聞こえた。ぎょっとして飛びすさった清光の目の前で、白い砂が蠢いてその下からゆっくりと人の上半身が姿をあらわした。どう見ても人間だ——が、海の底にいるからにはこの抹茶のような色をした髪を眸を持つ男もまた、人ならざる存在なのだろう。
現に、するすると伸び上がったその男の臍から下は、白地と橙の縞柄に並ぶ鱗に覆われている。
敵意はなさそうだがなんだか得体が知れない。
新しい則宗の持ち主となった人間は、美しい青年だった。
まだ少年と呼べそうな幼さが頬に残る、そのくせこの世の全てに倦み切った老人のような目をしたかれが則宗と過ごす時間は決して長くなかった。何しろかれはほとんど家にいないのだ。
だから則宗は、清光がバスルームへやって来ると飽かずかれを眺め、そして歌を聞かせた。則宗の歌を聞くと、青白い頬にほのかな赤みが差すのだ。長いまつ毛が静かに下り、蛍光灯の白々しい灯りが目元へ深く暗い陰を落とす。
連れて行こうと決めたのがいつだったのか、則宗はもう覚えていない。気づけばそれは決定事項として則宗の胸にあった。
連れて行こう。あの暖かく穏やかな海へ。
この尾鰭を打ち振り、かれを苦しめる全てを振り切って。
則宗はその時を思ってうっとりと目を閉じた。
まとめたつもりだったんだけどまとめてなかった…?
とりあえずやっつけで投稿しました
龍の迎妻 - ニッチシネマ|アト https://xfolio.jp/system/recaptcha?creator_code=ato198&portfolio_path=/portfolio/ato198/works/892815&org_domain=xfolio.jp #クロスフォリオ
みんながんばってる…でもあんまり頑張らないでほしい…応援はしてるがそれは幸福の応援だと思って欲しい…
清光はおとなしく「そっか」と返事をすると、
「ちょっと俺出かけてくる」
と言い置いて尾鰭を大きく打ち振り潮の流れに乗った。
人だった頃は考え事などする暇はなかった。日々を息も絶え絶えに過ごし、次の瞬間にすべきことだけで頭がいっぱいだった。例外はあの、浴槽にいた美しい人魚——則宗のことだ——の傍らで過ごした時間だけだ。あの短い時間だけ、清光は美しいものを見、美しいものを聞く人間らしい存在でいられた。
だから清光は則宗の手を取ったのだ。
則宗は清光にとって、海の中で唯一頼れる存在であるという以上に、あの苦境にひとすじの光をくれた相手であり、その恩にどうにかして報いたいと望む相手でもあった。
「そりゃ、俺は人魚としては頼りないけどさ」
潮流に身を委ねて水面の光を見上げながら思わず呟きが泡となる。
「それでもちょっとくらい打ち明けてくれたっていーじゃん」
ふたたび鰭を振り、清光は静かに海の底へと身を沈めた。光が薄く差し込むばかりの砂の上に寝そべり、最初に則宗から贈られた真珠の耳飾りを指で揺らす。
BL GL大好き。ReSoner。
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