恐らく自分が一番納得していないのはタコピーの内容よりも、この作品が「鬱作品」「考察が深まる作品」として認知されてるところ。途中までは作者と闘ってたけど後半はほぼ読者の反応を倦厭していた。
タイザン5氏がそこまで読み手の把握と予想をした上で、辛い環境に置かれた子供たちをそうやって消費する読者を揶揄するようなメタっぽい終わらせ方をしていたら性格悪すぎて大好きになってたな………というか若干これを期待しつつ読み進めていたけど、めちゃくちゃストレートに模範的な回答を出されて作者と決定的に反りが合わないと理解出来たんだよな。作中のタコピー、美化された読者たちだからもっと精神的にボコボコにされてほしかった。
ただ3人の境遇の酷さも含めたエンタメとして見るととても面白かったし、作者の意図とは違う方向だろうけど感情を揺らす作品で楽しかった。それとは別に、テーマとメッセージは表層的であのハッピーエンドは大衆への救いで当事者の絶望では?と思えるのでヒューマンドラマとしては評価できないです。