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少し古めの本だけど浅野健一『犯罪報道の犯罪』とか読むと、マスメディアが警察の広報と化している実態とか、権力によって歪められた人物像をメディアがそのまま拡散したりあるいは通信社からの記事を改ざんしてまで新聞社が偏見や差別にまみれた言説を拡めたり、またそれらをわたしらが無批判にうのみにする形で信じ込まされて、その偏見を基盤にまた偏見をどれほど生み出しているのかがよくわかる。そしてそこには”そのような記事を書かないと出世しない”という話も出てくるように、資本主義による歪みが生み出す差別の問題も当然ある。
さらに、例えば裁判が進んで被告人の訴えが明らかになったきたときには記事も小さくなり、わたしらもそんな事件など既に忘れて平気でいる。“犯罪”や“犯人”と聞いて連想するものって、そのような権力による操作やわたしたちの勝手気ままな態度によって作り出された偏見が大いに影響しているんだよね。

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