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クライブ・ウィン 著 / 梅田智世 訳『イヌはなぜ愛してくれるのか──「最良の友」の科学』 ハヤカワ・オンライン
hayakawa-online.co.jp/shopdeta

今これを読んでるんだけど、90年代後半に発表された「イヌには人間の言うことを理解できる独特な知能がある」というアツい研究結果に対して、愛犬家でもある研究者の著者が場を白けさせながら「いやイヌにだけそんな特別な遺伝子や知能があるわけではなくてぇ……じゃあなんで特別知能が高くもないイヌに人間の気持ちや言葉がこれだけ伝わるのかってそりゃ愛犬家としての意見は“愛のなせる技だよ♥”なんだけど、研究者としての自分は“愛とかいうフワッとしたものではなく何か他に理由があるはずだ…!!”って言っててぇ…!!!でも調べれば調べるほど『愛』としか言えなくてぇ…!!!!(意訳)」みたいなかんじで色々な実験の過程などが綴られており、めちゃくちゃ面白い。

今のところ月吠えシリーズやワイルドハーフの正しさが次から次に証明され続けてるんだけど(?)どう着地するんだろうか…。

昔死んだ愛犬のことをいちいち思い出してしまってなかなか読み進められないけどこれは最後まで是非読みたい。

将基面貴巳 著『従順さのどこがいけないのか』(ちくまプリマー新書)
amazon.co.jp/dp/B09G34JM1C?ref 

読み終わ!半額になってる!!!!

中高生に向けてわかりやすい言葉で書かれており大変読みやすかった。私も頑張って可能な限りきちんと怒ったり声を上げたり沈黙することで不服従してこ!!!と思った。

“不正が進行しているのを知りながら、その不正に対して反対の声を上げたり、責任を追求したりしないのであれば、その不正に自分も間接的に加担していることを意味します。

つまり、不正を目にしながら、黙っていることは共犯なのです。
なぜなら、黙っていることは同意していることとみなされるからです。”

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陸秋槎『文学少女対数学少女』を読んでいる。いわゆる後期クイーン問題と数学を絡めて展開される青春百合ミステリってかんじ…?

本格ミステリどころかミステリって全然読んできてないし、数学パートになると難しすぎて眠くなるため理解とかはもちろん出来てないんだけど、作中推理小説と数学の絡め方が上手いのでなんとなく「なるほど〜…?!」てなれて面白い。
創作論というか、ミステリ創作者の悩みや苦しみなども伝わってくるのが興味深い。
うみねこのなく頃にとか涼宮ハルヒの直観なんかも好きだったけど、こういう話って面白いね。

荻原規子『空色勾玉』読み終わった。昔読んだ時よりも自分の中で好きな部分と嫌いな部分がパッッッキリと分かれる話だった。
嫌いな部分に関しては「でもまあ1988年の小説だしな…」というかんじかなあ…。

照日と月代、輝の御子姉弟の関係描写がやたらと艶めかしかったのには今回初めて気づいてかなりびびったし、父神………クソ野郎じゃん!!!!!!!!!てなった。まあ最高神とかってクソ野郎多いしな…。そもそもイザナギって………という話だしな…。それがなんか良いかんじにえがかれてるから舌打ちが出るだけなんだよな(???)

鳥彦はみんな好きだよね、だってズルいもんね!!!!(決めつけ!)だけど、科戸王って萌え萌えすぎない!?という気持ちを思い出し、今回も新鮮に萌え萌えしたのだった。面白かったです。

久しぶりに荻原規子『空色勾玉』を読んでいる。高校生の頃に初めて読んだ時とは随分と自分の中での受け止め方が変わっているのでお得で面白い。

斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』を読み始めた。
そもそもNOVA2023年夏号に掲載されていた『ヒュブリスの船』の解説で、作者がテッド・チャンの『地獄とは神の不在なり』にインスパイアされて書いた小説があると知り興味をそそられて買った本なんだけど、まさか比喩とかでもなんでもなくマジで「天使」が存在する世界観だとは思わなかったので初っ端からびっくりさせられてて面白い!「降臨」もかなり『地獄とは神の不在なり』めいてるし、一体どういう話になるんだろう……?

ジョナサン・ゴットシャル 著/月谷 真紀 訳 『ストーリーが世界を滅ぼす』 東洋経済STORE
str.toyokeizai.net/books/97844

今これを読んでるんだけど、ありとあらゆるものに「物語」は付与されてるんだなあと改めて。

自分は物語が好きで物語の力を信じているタイプのオタクだけど、物語の持つ力の使い方にはそれぞれが気をつけるべきだし、悪用されないよう警戒していく必要もあるんだろうなと思った。怖い。

“私たちは事実に基づいた論証を非常に警戒して聞く。批判的に、疑いながら聞く。論証がもともと信じていたことに反するならなおさらだ。
ところが物語に没入しているときは、知的な防御が緩んでいる。ナラトロジー〔物語論〕を研究しているトム・ヴァン・ラエルらが物語の科学のあらゆる関連研究を分析したすえに述べたように、「ナラティブ・トランスポーテーションは、慎重な評価と議論なしに持続的な説得効果をもたらす心理状態である」。

言い換えれば、優れたストーリーテラーは主張の内容を精査し評価する脳のプロセスを巧みに回避する。理性の吟味を経ずに情報や信念(それも往々にしてきわめて強い)を植え付けることができるのだ。”

春暮 康一 著『法治の獣』
“わたしたちは与えるものも持たずに何かを見つけては、与える代わりに奪っていくんだ。望むものも、望まないものも”
(『方舟は荒野をわたる』より)

この中篇集のテーマを象徴しているように思えてグッと来てしまったやり取りの一部。
『主観者』と『方舟〜』は特に無邪気な好奇心のポジティブな面だけでなくネガティブな面にも向き合わなくてはいけないという真面目さが感じられてとても良かった。
表題作も二転三転(?)ワーッ!てなって面白かった。思想ミーム合戦、考えさせられる部分がある…。

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春暮 康一『法治の獣』を読み始めた。ファーストコンタクトをテーマにしたSF中篇集らしい。
とりあえず一番最初に収録されてる『主観者』だけ読んだんだけど、最近読んだ傑作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の中で個人的にモニャ……!となった部分にエグめに踏み込んでてムチャクチャ面白かった。
終盤「そういうこと!!???おもしれ!!!!????」て声出ちゃった。
SF的な描写のすべてが私には難しいけど、こういうお話って大好きかも。他のも読むのが楽しみ😄

読了:レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』

フィリップ・マーロウ、好きか嫌いかと言われれば捻くれててあんまり好きじゃないんだけど、ものすごく魅力的なキャラクターだということは伝わってきた。
ていうか言い回しがイチイチみんな皮肉めいてたり捻くれてるから会話の意味が分からないところが結構あって、かなり雰囲気で読み飛ばしてた。
あとBL小説だと思って読むとマーロウくんの可愛げもわかる。意地張るとこモエ〜!だった。
関係無いと思ってた事件がどんどん繋がってくのはそりゃそうだよなってかんじ。ラストは普通にびっくりしちゃったよ!!!

1953年発行だから70年前の小説なのか〜…。女性キャラクターの扱いにストレス感じるのはまあ仕方ない。
無駄にダラダラしてたりと変な読み心地だったけど、味があって面白かった。

鉄鼠の檻からスタートした妖怪シリーズおさらい読み返しキャンペーン、短編の『墓の火』と『蛇帯』も読んで『鵼の碑』待機モードほぼほぼ100%になった!🙆

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