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ここメチャ(悪い)萌えポのひとつ

“「男に生まれ、キリスト教徒で、アメリカ在住なら、神のモデルは父親だ。しかしもし、父親を知らずに育ったら、たとえば父親が蒸発したり死んだり家にいつかなかったりしたら、神のどこを信じられる?」
〔中略〕 「その場合どうなるかというと」メカニックは言う。「死ぬまで父親と神を探し続けることになる」
「ここで考えに入れなくてはならないのは」メカニックは言う。「自分が神に好かれていない可能性だ。神は人類を憎んでいるかもしれない。とはいえ、それは起こりえる最悪の事態ではない」

まったく関心を持たれないよりも、罪を犯して神の注意を引くほうがましだというのがタイラーの持論だ。神の憎悪は神の無関心よりましだからだろう。 神の最大の敵となるか、無になるかの二者択一だとしたら、さあ、どちらを選ぶ?

タイラー・ダーデンによれば、ぼくらは歴史に名を残す偉業を成し遂げる優秀な長子ではなく、特別にかわいがられる末っ子でもない、神の真ん中の子供だ。
神の関心を得られないなら、天罰も贖罪も期待できない。
どちらがより忌まわしいだろう。
地獄か、無か。
赦されるには、罪を見とがめられ罰を下されるしかない。”

チャック・パラニューク 著/池田 真紀子 翻訳『ファイト・クラブ』より

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