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11話
「周くんにしかそんなことはしてないです」と真昼に言わせておきながら、「無意識なスキンシップは勘違いさせるからやめておけ」と言ったりと周には真昼のことが好きだからこそ、そこから先に進めないラインがあって、自分は好きだと暗に示しながらも遠ざけるような発言をしてしまう。

そして、真昼もその距離を詰めようと迫るけれど、そんな周の言葉に照れながらポカポカと叩いて応酬する以上のことをできない。そんな触れれば壊れてしまいそうな淡くて透き通った関係はどこまでも愛おしい。

***
でも、真昼はそんな周に我慢ならないとこもあるのは確かで、それが自分も変わりたいという言葉に滲んていた。それは、もう天使様でいなくてもいいのかもという言葉。誰からも好意を向けられる飾った姿をしなくても、周はどんな真昼だろうが見つけていてくれる。周の前ならば真昼も真昼らしくあれる、私を私でいさせてくれるのだ。

だから、今度は私が周くんを見ている番。たとえ周が自分をそう思っていなくても、周のかっこいいところ、かわいいところを真昼は見ている。

内に閉ざした真昼の心の扉を周が開けたことで始まった二人の恋は、今度は真昼が周の背こうとする心を真正面から見つめることで結ばれようとしている。

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