私が毒親という概念を知ったのは、32で子供を産んだ後だった。初めての妊娠と出産を控えてありとあらゆる育児書をAmazonで買い揃えた中にスーザン・フォワードの『毒になる親』があった。あの本を初めて読んだ衝撃は忘れられない。動機や、息切れ、目が滑って何度繰り返し文字を追っても頭字入らない文章もあった。私の苦しみの原点に気がついた瞬間。
私の母親はアルコール依存症な上に、覚醒剤で逮捕歴もあった。育児放棄され祖父母に育てられたが、明治の九州出身の祖父母による苛烈で理不尽な男尊女卑。身体的精神的DV。文章では書ききれない怒り。
私が未だに自分の怒りをコントロール出来ず、苦しい時が訪れた時に読み返す、原点となる本。
完全版が出ている事を知らなかったので早速購入した。年月を経て、どのような改訂や加筆があるのか。楽しみ。