遠い出来事にうつくしく怒るだけでいいのか?
ピーター・バラカンさんのラジオのゲストが落合恵子さんで、ご自身が翻訳された米国の人種差別をテーマにした絵本「ママたちが言った」を紹介していた。
バラカンさんは、「この本はアメリカの黒人向けに書かれていると思うけど、日本人に興味を持ってもらうのは難しくないでしょうか?」と尋ねた。
「その通り」と答えた落合さんは、関東大震災の時の在日の方々の話は、少しづつ掘り起こされているが、まだまだ私たちには遠い話になっていると。
詩人の石川逸子さんの「風」という作品の中の一節、「私たちは遠い出来事にうつくしく怒る」を紹介し、「海の向こうの出来事は差別だろうと、うつくしく許せない』と怒ってみせるけど、「じゃ、自分たちの内側はどうなのか?」という問いかけに、落合さんは答えなければならないと考えている。
私がMatatabi Newsでやりたいのは、「海の向こうの出来事」を紹介することで、そこから日本で起きている似たような事に目を向けてもらうこと、彼らの成功や失敗から学べないか、ということ。もうそんなに時間は残ってないかもしれないけど、いつかは私も、自分の内側について書きたい。