施設には、写真や絵画などおよそ80点が並べられ、このうち仔牛を和紙などでかたどった立体作品は、農家が避難したことで餓死してしまった家畜を表現したもので、避難を余儀なくされた人々の苦渋の決断を伝えています。
また、屋外に設置された縦90センチ、横7メートル20センチの巨大なキャンバスには、南相馬市出身の坂内直美さんが青やオレンジ、赤などさまざまな色のグラデーションで表現した、災害があっても変わらず美しい南相馬市の海岸の朝焼けが描かれています。
地元の60代の女性は「絵や写真、詩などさまざまな形で震災や原発事故を後世に伝えることはすばらしいと思います」と話していました。
中筋純館長は「リアルなものを見てつらくなることもあるが、アートとして見ることで震災や原発事故を考えるきっかけになると思う。多くの人に見てほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20230712/6050023209.html