福島を語る(2)震災PTSDと向き合う
三浦英之(新聞記者、ルポライター)、蟻塚亮二(精神科医)
imidas.jp/olympic/?article_id=

『津島地区に住んでいた住民500人を対象にして行った蟻塚さんの調査では、約48%がPTSDに該当するという結果が出たそうですね』

『沖縄戦を体験した高齢者400人を対象に2012年に行った調査では、PTSDの発症率が約40%でした。つまり原発事故で避難している人のストレスやトラウマというのは、戦争並みに強烈なものだと言えます』

『人災である原発事故では、加害者が特定されて、彼らが被害者に謝罪して、現状に復旧させるというプロセスが必要です。人々のトラウマは、謝罪の有無によって、癒やされるか傷つくか大きく変わります。やはりきちんとした謝罪、弁償、そういうことが大事』

『福島では、原発による放射能汚染が怖いということを語ることは、いまだマイノリティです。放射能のことを言うと、福島県内では「風評加害」なんて言われる。本当に人間の心を大事にするのなら、不安というのはなくてはならないものです。不安というのは、より大きな危険から身を守るための、いわば黄色信号なんです』

フォロー

『「安全なんだから不安を持つのは間違いだ」などと乱暴なことを言う精神科医がいますが、それは教科書的なイロハからも間違っている。自分が抱えている不安や震災の体験をもっと語り合える場をつくる必要があります』

『沖縄でも、福島でもそうですが、日本の社会というのは困ったときに困っている人を切り捨てます。さらに、日本人というのは、切り捨てられた弱い人をまたいじめるんです』

『今、日本の社会に求められているのは、政治家や評論家が好んで口にするきれいなだけの理想論ではなく、現場に根ざし、あるいは地べたを這い回って取材した、やぼったいけれど重みのある「事実」の提示なんだと思う』
imidas.jp/olympic/2/?article_i

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。