昨夜は、最近絵本を出版した仲間の原画展を見に行きがてら、一緒に一杯やってきた。何やら業界内では、僕の絵で絵本を作りたいという編集者が何人もいるという。しかし肝心の僕が「福島の原発問題以外描きたくない」と話していることも知られているようで、諦められているようだ。
どこかの誰かが、被災地を食い物にしてるだの何だのと妄想を膨らませているが、原発問題を扱う限り、まともに稼ぐことなんか出来る訳がない。イラストレーションの原画も、内容が内容だけに買ってくれる人は少なく、グッズの売り上げや、たまに来る講演会や原稿依頼、イラストの仕事で細々と稼ぐしかない。貯金を切り崩して何とかやっている。
御用になった方がよほど楽。いじめっ子と傍観者になる方が楽なのと一緒だ。しかし僕は、そんな卑怯者にはなりたくない。僕に体験を話し、現場を案内してくれた何人もの避難者のためにも、僕は描き続けなければならない。