図書室に入っている、モーリス・ドリュオン『みどりのゆび』(岩波書店)を読みました。
児童書ですが分量もあるし活字も小さい(きつい...)ので腰を据えて、などと思っていましたが、読み始めると止まらなくなって、スタバ(爆)に2時間居座って最後まで一気に読みました。
ワクワクする展開でスッキリ爽快ハッピーエンド...ではあるのですが、ラストの展開に驚きました。寂しいような切ないような。『星の王子さま』を思い出しました。
フランス童話というのは詩的ですねぇ。
ケイト・アルバス『図書館がくれた宝物』(徳間書店)を読み始めました。今年の読書感想文コンクールの課題図書(小学高学年の部)だった本です。
『みどりのゆび』と『星の王子さま』
けっきょくチトは だれだったのでしょう?
チトは緑の木と蔓で天まで届く梯子を作り天に昇っていきます。小馬のジムナスティックが「チトは天使でした」と地面に描いて物語は終わります。
チトは本当に天使で、本来あるべきところに戻っただけなのか。それとも、純真な心のままでは人の世では生きてゆけず、「天に召された」のか。自分としてはとても悲しい結末でした。
『みどりのゆび』の主人公チト少年と王子さま、ふたりに共通するのは、純真な心を持った子どもであること。そして最後はこの世から去っていく。
子どもの頃は誰でも純真な心を持っている、その子ども時代に別れを告げて大人になる、ということなのでしょうか。
(私的には、チト少年と星の王子さまは、現実に絶望して「自殺」したのだと思っています。いやな見方だ。)