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child-film.com/perlimps/#modal
』(2022年)劇場で鑑賞。
あふれる色彩と光、詩のことばがぐんぐん迫ってくる冒頭。そこから「なんだか妙に、子どものごっこ遊びみたいな世界だな…」と感じながら、二体の生き物の様子を見ていくと、本当に子どもたちの内側にある世界だったことがわかる。
絵本のようなやさしいタッチの絵柄と、ちょっと電子っぽくて盛り上がるような音楽の組み合わせも独特。獣に近い姿で森を駆け回るシーンは『ウルフウォーカー』(2020年/カートゥン・サルーン制作)を連想する。生まれてくる場所や親を自分では選べない子どもの閉塞感、幻想の中でしか開放されない衝動。カラフルで美しい風景の外側にある、子どもですら単純に人と関われない、いのちが奪われる現実を思い苦しい。
しかしラストには、この子らが成長した未来の世界に向けた希望も感じた。作中のキャラクターに共感できる子どもに見てほしい。Eテレで放送してくれないかな。
日本の劇場アニメーションでも、戦争を描いたものが多く見られた2023年。自然と開発、対立、紛争などの現実社会を描き、多くの人に伝えるうえで、アニメーションがこれからも重要な表現手段となっていくのだろうなと思う。

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