夢の中のお話 2月10日
「応援されてる以上、目標はしっかり達成しないとね。」
レイナがヴァーニスの背中を叩く。その行為に、ヴァーニスは軽く右手を挙げて答える。
「そうだな。それで、中の様子はどうなってるんだ?」
「そろそろ落ち着いてきたと思うわ。」
氷の壁に手を当て、中の様子を探る。
「生命反応はなさそう。ヴァーニス、壁の解除するわよ。」
「ああ、いつでもいいぞ。」
ヴァーニスは、自分とレイナの周囲に風の膜を張る。
「さて、スライム達はどうなったかしら。」
氷の壁を破壊し、大広間を直接観察する。
大広間の中央に、スライムの残骸である液体が波打っている。
その中には、ボロボロになった球体が沈んでいる。これが、スライムコアだろう。
「このコア、溶けてないわね。」
スライムコアの表面は、スライムの体液では溶けないようになっている。ただし、表面にひびが入ってしまうと、そこから溶けてしまう。
これが溶けていないという事は、この液体は酸ではないという事だ。
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