被爆者の父が容認する核抑止論 元NHKアナ杉浦圭子さんの歯がゆさ
《父は今92歳。多発性骨髄腫という病気になり、治療を続けながら暮らしています。戦争や核兵器は絶対によくないと考える一方、現状を容認する核抑止論者です。「核兵器が存在する以上、同盟国の核の傘の下にいる方が安全だ」と。娘としては歯がゆいですよね。あれだけの体験をしながらなぜ、って。被爆地広島でもそういう考えの人は散見されます。核抑止の考え方が危ういということをメディアももっと伝えていくべきではないでしょうか。
暴力を絶対的に否定するには、暴力を憎しみを持って否定するぐらいの強さがないと、安易に武力に頼りたくなると思うんです。
それを自覚するためにも、原爆を含めた戦争被害だけでなく、日本の加害の歴史を見つめることが必要です。「自分たちが正義である」という戦争はない、と知らなければいけない。》