ガザで広がる感染症 UNRWA清田局長「不条理から目をそらすな」
《住民はさまざまな形で対応している。
大きなタンクを地中に埋め、簡易トイレを作る例がある。だが、排泄(はいせつ)物が周囲の砂地にしみこみ、地下水などを汚染する危険性がある。ゴミを処分する場所がなく、道端にゴミの山ができ、そこからも汚水が流れ出す。
その結果、A型肝炎や下痢などの感染症が広がっている。長引く戦闘でポリオワクチンの接種率が低下したうえ、下水道設備が損傷して状態が悪化。人の便を介して広がるポリオウイルスの拡大も懸念されている。》
《ガザには、世界の不条理が集約されている。隣国にいけば食料も衛生用品もある。政治判断ひとつで人が助かる。だが、その判断がなされず、命が救えない。我々は、この不条理から目をそらしてはいけない。日本で暮らす人たちにも、忘れずに見ていてほしい。》
https://www.asahi.com/articles/ASS7S30W1S7SUHBI02NM.html