風見さんを始めレスキュー隊により二人とも無事脱出。
腹部からも出血しておりじんわりとワイシャツに赤い大きな染みが出来ていた。
降谷本人は数日前の傷が開いたと言うが褐色の肌でも分かる程に顔色が悪く目下には隈。
「僕はかすり傷だ、僕よりこちらの女性を」と梓を救急隊にお願いしたところでふらふらとその場を離れその後壁に持たれ目を閉じている降谷。
梓は急いで降谷さんの後を追って彼の名前を呼ぶが反応なく先程の言葉を思い出す。
「嫌、降谷さん死なないで! 私まだ貴方に伝えたい事があるのに。好きって言えてないのに…」って涙浮かべ叫ぶ梓。
降谷から安定した寝息が聞こえると呆れながらも怒り顔の梓。
すぐに病院に搬送され数時間後ベッドで目を覚ます。
「何かいい夢見たな」
梓からの告白を夢と思ってる降谷。
はじふる前でもはじふる後でも
どちらでもおいしい😌
「梓さん、大丈夫ですか?」
降谷の声。
ふるやさん…と涙声で返事する梓。
頑張りましたね、大丈夫ですよと自分のジャケットを掛けた後背中を摩りながら降谷はインカムで風見に連絡とったその時、三度目の爆発音後エレベーターが揺れ身体が浮いた。
降谷は梓を護るように抱き締める。
急激に降下したエレベーターが衝撃音と大きな振動で止まる。
そっと目を開ける梓に降谷が怪我は?と尋ねてきた。
大丈夫… と答える梓だが手に生暖かい水滴が当たる。
何?と暗い中で凝視する為に手を顔に近づけると鉄の匂い。
またポタリと水滴が落ちてきた。
顔を上げると降谷の額から血が出ている。
「降谷さん… ち、血が…」
おろおろして動揺する梓に
「大丈夫ですよ」
降谷はギュッと更に強く抱き締めると梓も降谷の背中に手を回し抱き締め返す。
「ずっとこうしたかった… あの時思ったんだ。死ぬなら君の腕の中がいいって君は暖かいな」
「降谷さん、縁起でもない事言わないでください」
怒る梓に「また怒られちゃったな」とどこか嬉しそうな降谷。