昔々、どっかの誰かが言いました。
「上司は部下の面倒をみること。娯楽にも気を配ってやること。戦地で女を襲うとか最悪なので、上司は自分の体を差し出してもこれを阻止すること」
昔々のことなので、今ではこの言葉も形骸化しています。上司は部下に思いきり奢ってあげるのが一般的な解釈です。
しかし、将軍に就任仕立ての乍驍宗はちがいました。
「阿選殿。私もこの地位が過分なものと言われぬよう、職務に邁進するよう努めているつもりではあるのだが」
「今のところ申し分ない働きをしているし、何か不安なことでも？」
「じつは、部下の欲求不満を解消できているか心配で」
「ん？」
「なにぶん、私はそちらの方に疎くて。私の身ひとつでまかないきれるかどうか」
「……は？」
「ひとつ、阿選殿には指南を頂きたく」
「まて、まてまてまて！！！」