NHKで放送されたドキュメンタリー番組『ドキュメント記者会見』
前情報なしに見たけど、安田さんに直当てしてないっぽい作りに「大丈夫か?」と思ってたら、やはりそうだった
安田さんが方々で「人質ビジネス」などと誹謗中傷を寄せられ裁判になっているデリケートな話題であることを制作陣は知らなかったのだろうか?
全体としては、記者が安田さんの様子を見てああ思った、こう感じたという感想を言い合う形式で、まるで安田さんを「素材」として扱っているような雰囲気。別にどう作ろうが勝手だけど、彼の置かれた状況を鑑みるとその演出はちょっとえげつないなあ、と思う
twitter.com/YASUDAjumpei/statu

番組の中で、デイリースポーツの北村泰介記者が、会見終了後のTVカメラマンが「ジャーナリストは泣かねえな」と話しているのを聞いて、決まった「画」を求めるマスメディアのあり方に疑問を投げかけるシーンが登場する
ところが、安田さん曰く

> 色がないだの思いを語らないだの表情を変えないだの涙を流さないだの、ネタにしたいだけの不勉強なお気楽記者にそんなオモチャを与えないために意識してやったに決まっている。

このコメントをどうにかして取っていれば(無理だろうけど)、「取材対象との腹の探り合い」的な描き方になってドキュメンタリーとして深みが二段か三段は増したんじゃないかと思う
そういう辺り、素人の横槍だけど、ちょっと取材努力が足りないと言うか、安易な面を感じた

特に残念な点は、安田さんの会見の特異な点である「記者vs記者」という側面をうまく描けていなかったところ
そこで思い出されるのが、2021年にNNN系で放送された『遺族とマスコミ』というドキュメンタリー
メインは京アニ放火事件だけど、途中で佐世保小6殺害事件についての取材が挟まれる。この事件の被害者の父親は毎日新聞の支局長で、番組では本人が登場し「いつもは取材する側の立場として、取材されることを拒むわけにはいかない」という責任感から記者会見を引き受けたして、取材される側に立ったことでその後の職務に対する心境に生じた変化などを赤裸々に語っていたのが印象に残っている
まあこの番組の制作陣はそこまで理解も勉強もしてなかったんだろうし、一昨年の五輪捏造報道事件と同様、チェックした側の問題が大きいように思える

良かった探しをすると、編集は面白かった。ただ(この番組がそうとは断言しないけど)ドキュメンタリー作家の中にはアート系出身で編集ばかり力入れて取材をあんまりしない人がたまにいる

取材対象者のことは背景において、取材した側をメインに据えるなら、統一教会の記者会見なんかを題材にしても良かったのではないかと思う(流石に怖かったのかな?)
特に勅使河原の会見なんか、プロパガンダ映像を流されそうになって中継を打ち切ったり、質問の場を借りて説教をする記者が居たり、「記者会見」としてはかなり異様な空間になっていて、それぞれのアクターに話を聞いたら相当面白いことになると思う
勅使河原なんかどれだけ適当言っても特に文句ないし

yorozoonews.jp/article/1500639
> 今後より掘り下げてみたいと思っているのは、ネット上で話題となっている記者たちの『トンデモ質問』と記者の『煩悶』ですね。

これはいいんじゃない?本人が反撃に出た大坂なおみの記者会見とかどうだろう
「とんかつ」とか「ルーツ」とか聞いた記者に話聞いたらかなりひりついたドキュメンタリーになると思う
まあこの制作陣はもっと緩い「ドキュメンタリー」を撮りたいのかも知れないが

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@y_ryukichi
私も先日のNHKの記者会見のドキュメンタリーの浅さに辟易すると同時に、「統一教会やればいいじゃん」と思いました。

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