『恋するベーカリー』(2009年)…とてもイヤな気持ちになる映画だった。
メリル・ストリープは、デ・ニーロ並みになんでもできる天才役者だと思うけれど、なぜ作品を選ばないのだろうかとたびたび思う。
そして日本の配給会社のセンスの悪さに辟易する。原題が良くないのも分かるけれど、『恋する○○』ってダサすぎる。
一番ひどいのはアレック・ボールドウィン(元夫)の自己中心的な行動のすべてなのだが、そういう自己チューで迷惑な元夫から言い寄られて、なぜついつい応じてしまうのか、まったく理解できなかった。不倫はダメだし、「アンタのそういうところが大嫌いなんだ」という気持ちが呼び覚まされるはずなのに。
女友達の、いいぞやり返してやれ!的な、あのダブルスタンダードな感覚にはついていけない。
3人の子どもたちの心の傷つきように、胸が痛む。