週末に、Bunkamura渋谷宮下で2度目の『ホールドオーバーズ』を観た。
パンフレット、入手できた!
俳優たちの仕草、表情、前回見逃したものをいくつも発見できてよかった。
メアリーのほとんど表情を変えない静かな芝居に込められた悲しみと怒りに、再び号泣。
愛おしそうに、ベビー服やベビーシューズを1つずつ撫でながら並べていくシーンは、映画史に残る名芝居だと思う。おそらくカーティスのものだったと思わせるベビー服を、新たな命のために手放す。新たな命のために生きるんだと前を向く。その姿を後ろから見る妹さんは、どんな気持ちだったろう。。。
父親と面会した時のアンガスの表情も、すごい。父親に会えていろいろしゃべる時からの、父の言葉を聞いたときの、目がブラックホールみたいになる瞬間までの、、、
ハナム先生が「嫌われ者」なのは、先生の性格が悪いからではない。真面目で正義感があり正しい倫理観の持ち主、それを「融通が利かない」とバカにするのは、まぎれもなく自分の倫理観が崩壊しているからだ。理不尽で不公平な社会への怒りを静かにたぎらせる先生とメアリーが、アンガスをそれぞれの立場からしっかり見守り、いつくしむ。なんて美しい、あたたかい話だろうか。