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『バティモン5』を観た。

 フランスの貧困層(大部分が移民)が住む、行政のせいで半分スラムと化した団地をめぐる、排除とのたたかい。
 トリコロールの旗が虚しいフランスの現実。
 うわぁ、、、と思ったのは、シリア難民(父娘)の扱われ方。もちろん、難民なのだからしっかり保護しなければならないわけだけれども、地元の貧困層は無視しながら、シリア難民(白人!)にはすぐに主人公と同じレベルの仕事が与えられ、クリスマスには市長宅に招かれる。あからさますぎる。
 「住まい」を奪う=生活の基盤を奪う=人として生きる前提条件を奪う。屈辱的だし、警察が突然現れて「出て行け」と怒鳴られれば、権力に人間以下だと思われてる気持ちになる。
 排外主義は、必ず差別と暴力につながる。だれにでも分かることだろうに、どうして日本でもフランスでも、こんなにも排外主義が吹き荒れるんだろう。
 
 それでも、「じゃあ市長になってやる」というアビーがいる分、フランスはマシだ。目の前の理不尽を終わらせるために、政治に参加して政治を変えてやろうという主権者意識。日本人に決定的に欠けるやつ。






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