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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021)を観た。

 ウェス・アンダーソンにしか作れない唯一無二の造形。
 飛び出す絵本のような、どこを切ってもキレイなニセモノ感がかわいい。
 美術に目を奪われ、早口のナレーションとセリフをところどころ聞き逃してしまうので、2度目以降は吹き替えで観た方がいい。次々に背景が大道具係に運ばれるように変わっていく様子が、舞台を観ているようで楽しい。
 オムニバスで語られるエピソードは、どれも「…だそうな」みたいな小話で、特にメッセージ性はなくウェスらしいシュールな話。演出のコミカルさや小道具のかわいさ、演じる俳優たちの技量が合わさり、別にこれはこれで面白いと感じる人と、「何が言いたいのかさっぱり分からない」と拒絶する人に分かれるのも分かる。私は前者。
 だからビル・マーレイが合う。
 ベニシオ・デルトロやレア・セドゥの登場に驚いたが、演じてて楽しそう。喜怒哀楽激しい顔を撮らない作家だから、普段シリアスな役ばかりの俳優は合うのかも。どうでもいいがベニシオ・デルトロはディカプリオと顔が似ている。
 ウィレム・デフォー、あれだけ!?w
 藤田嗣治のようなシェフ(刑事?)が気になった。



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