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 水曜日のアトロク、山崎ナオコーラさんによる「源氏物語のフェミニズム解釈というか古典を読む際の構え方」とても面白く、勉強になった。

 性暴力描写を「当時の人はこれが普通だったから」と割り切って読むように習うと、特に共感もなく距離をおいてしまう。それは古典の読み方としてはもったいない。やはりそれは源氏物語の研究が男性中心に行われてきたこととも深く絡んでいる…というヒントも得た。
 浮舟の出家で終わる「なんとも呆気ない終わり方」も、それを「呆気ない」終わり方だと思わせて読ませてきたのは男性中心社会であり、決して呆気なくない、と山崎さんは語る。
 いわく、女性に選択肢のない、ただ翻弄されるだけの「男性中心恋愛」から逃れて自由に自分らしく生きたいと願う浮舟がとれる選択肢は出家だけだったのであり、普段口数が少なく受け身の人生を歩んできた浮舟が初めて自分の意思で決断し選択した人生選択だった。それを薫は知るよしもなく、「だれか男にたぶらかされたのでは」と考え、最後まで浮舟を医師ある一人の人間としては見ることができない。男性中心恋愛を書き続けた紫式部も、恋愛以外の世界を目指す女性を書きたかったのでは。だからとてもカッコイイ終わり方。
 なるほど✨!




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