J・ハルバースタムによるベルサーニやエーデルマンなどの議論を扱った論考「クィア研究におけるアンチ・ソーシャル的転回」(2008)はクリエイティブコモンズライセンス付で公開されているので、リンクを貼ります。http://gjss.org/content/anti-social-turn-queer-studies
アンチ・ソーシャル系のクィア理論に関しては、ベルサーニとかエーデルマンだけではなく、ジャック・ハルバースタムの指摘した系譜(アブラモヴィチやオノ・ヨーコが実践したボディ・アートというかパフォーマンス、ヴァレリー・ソラナスほかのパンキッシュなフェミニズム、そしてポストコロニアル・フェミニズムと関わる植民地独立運動ほかの動き)も併せて考えるべきだ、とは思ってきました。これも翻訳紹介を誰かやってほしい、のですが、私はいまのところ日訳を見たことが無いです。
ハルバースタムが『ガガ・フェミニズム:セック、ジェンダー、そしてノーマルの終焉』を書いた2012年頃、日本ではきゃりーぱみゅぱみゅ『PONPONPON』2011のMVが話題であり、日本のKawaiiスタイルが、ガガのスタイルを通して夢見られたようなクィアさと接近するように映る余地が多分あった、と(当時、いわゆるクィアヒップホップを聴きながら日本のアニメなどにも浸っていた人間だった)私は思いたがっています。