JAXA角田宇宙センターの一般公開に行って来ました。
fanfan.jaxa.jp/event/detail/22

南北に走る公道を境に、西側は角田宇宙推進技術研究所(旧航空宇宙技術研究所、NAL)、東側は角田ロケット開発センター(旧宇宙開発事業団、NASDA)だったためか、西地区は研究所、東地区は実験場の雰囲気があります。
jaxa.go.jp/about/centers/kspc/

東地区のH3ロケットエンジン試験設備バスツアーに参加し、FETSとHATSを見ました。同乗した職員の解説をまとめます。誤りがあるかも。ツアー中は撮影禁止だったので、配布資料を載せます。

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■液酸/液素エンジン供給系試験設備(Feed system test stand; FETS)
初公開の水素ガス燃焼塔内部(写真3枚目)を見学。

H3ロケット第1段エンジンLE-9の液体燃料に圧力をかけるターボポンプの実験場。噴出させた燃料はそのままでは危険であるため燃焼させている。施設内にある12筒の燃焼器はとても大きく、ロケットエンジンのよう。冷却のため中央に水の噴射設備、12筒全体を覆う筒の内側に冷却管が設置され、実験時施設内は膝の高さまで水を入れる。H3ロケットの開発が落ち着き、今年は使用していないそうです。だから見学可能になったのかも。

水素ガスの低圧損燃焼筒(写真4枚目)からは実験時に約100mの火柱が上がる。週に2回程度行っていた。施設の外にある液体燃料が通る金属管は、低温の液体燃料に依って縮むため、遊びを持たせてクランク状になっていて、種子島でも同様ものが見られるそうです。

■高空燃焼試験設備(High altitude test stand; HATS)
バス内からの見学のみ。高温高圧の水蒸気を噴出して真空状態を作り、エンジンの燃焼試験を行う広大な施設。

H3ロケット第2段エンジンLE-5B-3の実験に使用。H3ロケットの開発も落ち着き、現在試験は能代ロケット実験場を使用しているため、休止状態。

FETS、HATSとも次期エンジンの開発が始まれば再び使用するかも、とのことでした。

なお、東地区にある宇宙開発展示室は普段も自由に見学できます。

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