マウスパッド(だから何だって話) 

あのね、何度でも言うけど、マウスパッドがなくても業務に支障はないんだよね。私物でもないし、別に特に気に入ってたわけでもないんだよね。正直どうでもいいの。私が何らかの拍子に訴えて犯人が見つかって、謝って返してくれても、すべて満足して終わりとはならない。
でもそれでも、いつの間にかどこかに行ったマウスパッドが返ってこないことに誰も気づいてないってこと、いわば私が何も言わなくてもマウスパッドがひとりでに返ってはこないってことそのものが私には職場のあらゆる問題の集約、集大成に見えているんだよね。
もちろん説明しなきゃならないとなったら大きな問題の話を始めると思う。どのくらいひどいか伝えなきゃと思ったらもっとひどいエピソードを話すべきだと判断する。にもかかわらず、もし今、職場の何がつらいのかひとことでとか、いちばんつらいことをひとつだけ挙げるとしたらと言われて正直に答えるとしたら、「マウスパッドが返ってこない」になる。聞いた人はわけが分からないよね。この人は心が弱すぎるか被害妄想気味なの?ってなるよね。
でもなんかそういうことってある。私はまだ聞かれる状況によって答えを変えると思うけど、そんな余裕すらなくマウスパッドしか言えないこともあるよねって思った。それだけ。

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まああえてそれっぽいオチを付けるとね。労務担当である私のもとにここで言う「マウスパッドが返ってこない」しか言えない人が来たときに、どこまでが自分の職掌なんだろうなとは思いますね。往々にして労務に来る愚痴や相談はそんな形でしょう。
もちろん「マウスパッドごとき」なんて言っちゃあいけない、その人にはその人なりの重大さがあって、それはマウスパッドそのものじゃないかもしれない…と笑わずに受け止めることはできるとしても、果たしてその先の探索と解決まで私の仕事であるのかどうか。今の自分の気持ちからすると許されないように思うけど、労務として現場に立つ身としてはそれ以上は仕事にしたくないと思う、でもじゃあその部分て、相談者が自分でできない場合は誰が補助を担うんだろ…特に自前でカウンセラーや保健師や医師の用意がない中小の場合は…

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