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三村純也『句集 高天』(朔出版、2024)、読了。

淡白ながら品の良さが伝わる句集。並列の句が佳い。現代語への挑戦もある。

貝寄風や住吉に海遠くなり 三村純也
一の滝高く二の滝広くあり
曲がるたび路地暗くなる秋の暮
動く看板光る看板十二月
はじめから傾いてゐる水中花
葉桜や箸は先より古びゆく
羽ばたいて走りて鳴いて鳰うらら
昃りつつ暮れつつ石蕗の花明かり
葛の葉の車窓に迫りひるがへる
自由席乗り継ぐ旅の春めきぬ
舞ひ終へてそのまま忘れ扇かな
間引菜といふトリアージされしもの

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